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中堅社員の離職防止(5)成果の最大化①

2018年02月24日

 中堅社員の離職増加という“会社側から見た”問題から始まり、解決策としての「新人指導員研修」まで示してきた。

 見方を変えれば“中堅社員の離職増加”は、社会の変化であり組織は対応する必要がある。環境変化に対応して、改革に取り組み、組織を活性化、健全化させることを「組織開発」という。

 そして「組織開発=OD=Organization Development」は、よりよい組織の文化や風土の醸成を目指す。

 ODには、さまざまな入口や道のり、出口がある。今回は、中堅社員の離職増加が入口で新人指導員制度の道を通って、人が育つ組織文化へと向かう。

≪続く≫

 


中堅社員の離職防止(4)『新人指導員研修』プログラム

2018年02月23日

 「新人指導員制度」には、さまざまなメリットがあるが、指導がうまくいかなければ意味がない。したがって、制度設計の後、教育をおこなう。

 【新人指導員研修】

1.目的:新人指導員制度を運用して、「人が育つ組織文化」をつくる。

2.目標:(1)新人指導員制度を理解する。

     (2)新人指導の基本を学ぶ。

     (3)OJTスキルを習得する。

     (4)新人指導の準備をおこなう。

3.内容:(1)新人指導員制度の概要

     (2)新人指導員の役割

     (3)新人指導の課題                           

     (4)新人とのコミュニケーション

     (5)OJTとは

     (6)新人指導の基本姿勢

     (7)率先垂範

     (8)新人の担当業務一覧表

     (9)業務遂行能力要件表

     (10)ほめる・注意するガイドライン

     (11)OJT計画表の作成

4.日程:1日(9:00~16:00)

5.実施時期:新人の職場配属先が決まった後、新人指導員を選任して実施する。

6.会場:指定会議室

7.対象:新人指導員(中堅社員)

8.人数:24名まで

9.費用:①講師料20万円(消費税別)②テキスト代2千円(消費税別)③交通費(実費)

≪続く≫

 


中堅社員の離職防止(3)『新人指導員制度』のメリット

2018年02月22日

「新人指導員制度」には、さまざまなメリットがある。

(1)新人は、身近な先輩社員からマンツーマン指導を受けることで早く職場になじみ仕事を覚えることができる。

(2)先輩社員は、新人指導を通して自分の役割を自覚し、指導力が向上するとともに新人から感謝されモチベーションが高まる。更に上司から評価され処遇が改善され、ロイヤリティーが高まる。

(4)会社(人事部門)は、新人の定着率が高まり、現場(OJT)で人材育成することができる。新人研修費用を抑えることができる。

(5)中堅社員は、新人指導によって先輩社員としての責任感が芽生え、社内の人たちと人間関係や信頼関係をつくることができる。その結果、現状の満足度が向上し、退職する気持ちがなくなる。

(6)制度として継続させることにより多くの新人指導経験者が増え、指導を受けた新人が新人指導員となっていくことで、「人を育てる文化」ができる。

≪続く≫


中堅社員の離職防止(2)

2018年02月20日

 離職は生活を不安定にし、転職にもリスクがある。中堅社員が現状に不満を感じ環境の変化を求める気持ちも理解できるが、会社にとっても社員にとっても有効な解決策はある。

 転職希望者の環境を整えることにより、退職させずに勤務を継続させることができる。マンネリを打破しプライドを保て、業務遂行能力が高まり評価を高める方法がある。

 中堅職員に「新人指導員」の役割を与える。

 人には組織に対する帰属意識があり他者と良好な関係を保てる職場で働き続けたい。周囲の人たちから認められ上司から評価されることで望む処遇を受けたい。自分の経験や能力を発揮して他者に影響を与え、感謝されたい。

 中堅社員のそんな欲求を満たすために、「新人指導員制度」をつくりマンネリしている中堅職員を新人指導員に任命する。これまで、「マンツーマン教育制度」や「シスター・ブラザー制度」など実施例は多い。

 単純に、「君が新人の面倒を見てくれ」と指示することは逆効果だ。目的・方法・期間・権限・評価・処遇などを制度で規定することが重要だ。

 そして制度が正しく運用され目的を達成するために、新人指導員研修をおこなう。

≪続く≫

 

 


中堅社員の離職防止(1)

2018年02月18日

 好景気と人手不足を背景に30歳前後の中堅社員の離職が止まらない。

(社員に職業を選択する権利があり転職する自由があることを前提として、社員を雇用する会社側の立場で書いています。)

 担当業務はマンネリし、管理職にはまだ早い。転職ハードルは低く、若い自分にはまだ可能性があると思う。隣の芝生は青く見える。

 転職の理由付けはいくらでもある。採用・教育と投資してきた会社は、費用を回収したい。また、プロパーから幹部社員を登用したい。

 会社側に退職を止める手立てはあるのだろうか。

肯定的転職希望者は、キャリア志向で自己成長の機会を求めており、承認欲求が強く好条件に惹かれる。

否定的転職希望者は、業務遂行に苦慮しており評価も低く環境を変えたいと思っている。

 共通項は、人間関係が希薄で孤立している社員が多く、自分の役割や立場に不満を感じている。また自己評価と他者評価にギャップを感じており、精神的に不安定な状態にある。 

≪続く≫


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