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第三のキャリア選択の要因【労働環境】(2)

2021年08月13日

 「会社から快適な労働環境を保障されている人物」など、実際にはいない。 しかし、「知恵や努力、創意工夫によって自分の労働環境をつくっている(守っている)者」は、いる。

 労働環境は、「使用者(事業主)が」「労務管理をしている事業の経営担当者(指揮監督者)が」整えるものだ、と考える人は多いだろう。

 しかし、あなたにとって大事なことは「あなたが選んだ今の会社で、快適な労働環境を確保し、自分が望むキャリアを安定させること」だ。そうならなければ、毎日が苦痛であったり否定的な転職を考えざるを得ない。

 あなたの大事な時間は、有効に活用しよう。

 もちろん、違法な労働条件や劣悪な労働環境、ハラスメントは論外であって法的な対処や労働基準監督署の指導といった現実的な解決策がある。(このブログでは、その方法については触れない。)

 しかし、それは、本来あなた個人が解決すべき問題ではないし、挑むテーマでもない。その活動に費やすコスト(時間、労力、費用など)は、あなたのキャリアを豊かにするものではない、と思う。

 あなたがすべき、快適な労働環境を確保する方法の一つは、職場の人たちに「自分」を認めさせることである。「自分」とは、与えられた仕事を責任をもってきちんとする、「自分」である。

 そうすることで、あなたは周囲からよい評価を得られる。「指示された仕事を、しっかりやり、その結果を上司に報告する。」上司は、業務報告と周囲からの評価を合わせて、あなたの評価を固めていく。

 周囲の評価が高まるほど、あなたの労働環境は整っていく。上司や職場の同僚は、評価の高いあなたを気づかうようになる。「職場にとって大事な人」だからだ。 

 結果として、あなたは、「適切な指示、ふさわしい仕事、適度な仕事量、現実的な納期、効果的な助言、同僚からの支援」を与えられ、仕事がしやすくなる。

 上司の判断や周囲の気づかいにより、「残業の軽減、有休の消化、昇級・昇格の機会」が得られやすくなる。

 そうなるまでには、時間が掛かるし相当な努力が必要だ。

 しかし、これこそが健全なキャリア形成であるし、あなたのキャリア・ビジョンを実現させる現実的で確実な方法である。自分の業務遂行に少し余裕が出てきたら、同僚への気配り、手伝いをしよう。

 あなたがすべき、快適な労働環境を確保する方法の二つ目は、職場活動への参画だ。自分の役割を「担当業務の遂行」と限定して考えている人もいるだろう。 それは間違いではない。

 しかし、「快適な労働環境の確保」には、十分ではない。職場の労働環境は、運用によって成り立っているので、変えることができるのだ。

 具体的には、どうするか。   

《続く》

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第三のキャリア選択の要因【労働環境】(1)

2021年08月10日

 キャリア選択の要因は、主に三つ。

 「仕事」「人間関係」「労働環境」。これまで、このブログで「仕事」「人間関係」について書いてきた。

 第三の要因である「労働環境」もキャリア選択において重要である。最近の若手社員の研修では、「雇用の安定」と「居住の安定」、「奉仕と献身」のデータが高い。(研修で活用している、キャリアに関するアンケート調査票の結果より)

 地元や住み慣れた町で、人に感謝される仕事を続けたい、といった価値観が強い。若手社員は、そんな価値観に合った会社や仕事を望んでいる。(と、いうことは、そんな欲求を満たす会社は、人材が集まりやすい。)

 「労働環境」と「労働条件」は、似ているが意味合いは随分違う。「労働条件」を重視するなら、企業研究をしたり労働契約内容を事前に調べて、自分の価値観にあった会社を選べばよい。

 (労働契約の内容は、労働者を採用する際に明示するよう『労働基準法(第15条第1項)』で定められている。)

 就職後に契約内容と違っていたら、会社側の契約違反となり会社側の責任が問われる。問題は、「労働環境」だ。

 「労働環境」は、「労働条件」より広い範囲を意味している。「労働環境」は、職場に配属され働いてみないとわからない。

 労働契約通りだったとしても実際は「残業が多い」「有休が取りづらい」「賃金が思ったほど上がらない」「転勤を命じられる」など、不満を感じることがある。

 指示される業務も上司との人間関係も、労働者からすればすべて「労働環境」である。

 言いたいことは、「労働契約」といった規則は守られても「労働環境」は運用の実態なので、よい場合も悪い場合もあり確定できるものではない。

 「労働環境」は、労働者の転職要因ともなる重要事項であるが、人によって感じ方が違う。同じ労働環境でも、「すごく嫌だ」と感じる人もいるし、「居心地がよい」と感じる人もいる。

 労働環境は、制度や規程のように、正しい、正しくない、判例によれば合法、違法など明確な判断がしにくい。常識的な判断や働いている人の意識、その時の職場の状況によって判断され、成立するものだ。

 その労働環境に大きな影響を与える要因は、「管理者のマネジメント」である。会社が労働者と約束した「労働契約」の順守を前提とした社員の活用と職場環境は、管理者の労務管理に委ねられている。(すなわち、制度運用の責任者は、職場の管理者ということだ。)

 管理者のマネジメントは、職場全体だけでなくあなた個人にも強く影響を与える。「労働条件」は、実際には上司の判断によって運用されているからだ。上司による部下管理は、部下個々人によって異なることが、普通だ。

 あなたが、快適な労働環境で働き続けたいのなら、自ら「快適な労働環境をつくる(守る)」努力をすることをお勧めする。その技術を身につけることによって、どのような会社でも、どのような上司にでも適応し、快適に仕事を続けることができる。

(あなたが、会社から快適な労働環境を保障されている人物なら、特別な取組みや努力も必要ない。) 

《続く》

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上司への相談のポイントとコミュニケーション・スキル(まとめ)

2021年08月10日

 さて、「上司への相談」をテーマに回数を重ねてきたが、参考になっただろうか。何か、一つでも実践してみたものがあっただろうか。

 書き始めには、汎用性のある相談の仕方として、「ちゃんと相談する方法」を紹介する、と書いた。

 ほとんどの人は、ブログの内容を確認程度で読み進めていたと思う。しかし、「相談の仕方」を教わっていない人も多いだろう。

 それが原因で、問題を抱え込んで悩んだり、経験が少ないにもかかわらず自分で判断して失敗してしまう。ちゃんと相談しないので上司から注意され、相談が苦手になってしまう。

 それでは、仕事も人間関係もうまくいかない。そもそも、人間関係が苦手な人向けに書いてきた。

 読み返してみると、「ちゃんと相談する方法」とは基本的なことばかりで誰でもできることとわかる。学習機会で言えば、新入社員研修で学ぶ内容だ。

 私が、新入社員研修を重視する点は、そこにある。仕事の基本は、新入社員研修で学ぶ。新入社員研修に参加できなかった人は、実務体験から学ぶことになるので習得が遅れたり、相当な個人の努力を必要とする。(きちんと教わらない人も多い。)

 「指示を受ける」「報告」「連絡」と比較すれば、「相談」のコミュニケーションは、必要性の優先順位は低いかも知れない。仕事が順調で、あなたに心配や不安がなければ、「相談」の必要がないからだ。

 もし、あなたが上司との最小限のコミュニケーションで仕事を続けたいと思っている(できるだけ相談したくない)のなら、指示された仕事を完璧にこなして、「相談することなんて、何もない」状態を維持すればよい。

 しかし、実際には難しい話だ。状況は刻々と変わるし、仕事の全てを自分で統制できるわけではない。困ることや判断に迷うことも出てくる。自分のレベルを上げようと思ったら、課題も出てくる。

 したがって、「相談」することを前提として仕事を進めることが現実的だ。ちゃんと相談すれば、上司もちゃんと応えてくれるはずだ。

 あまり深刻に考えず、基本を守って「気楽に」相談してみよう。そこから「何か」が変わるはずだ。 

《以上》

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上司への相談のポイントとコミュニケーション・スキル(7)

2021年08月07日

 これまで、近寄り難く、怖そうに見えた上司があなたのために、親身になって助言をしてくれる。

 それは、あなたが「状況説明」「質問」「傾聴」という、相談の手順を守っているからだ。

 もちろん、上司によって意見や助言の内容は違うし、「言い方」は、いろいろだ。それは、上司の判断や個性なので否定すべきではない。(ここで上司を嫌ったら、これまでの学習の意味がなくなる。)


 自分が望む助言でないから受け入れない、という考えは間違っている。

 上司に限らず、人の意見や助言は、あくまでも参考であって自分の判断を助けてくれたり、考えを整理するものなので、どのような意見や助言であっても、役立つものと考えよう。

 それでもあなたが不満なら、あなたが求めているものは、意見や助言ではなく「指示」なのだろう。要は、あなたは、「どうしたらよいのか」の答えを求めている。(または、自分の考えと同じ考えを相手に求めている。)

 それならば、最初から「指示してください」と言うべきだ。上司は、「相談」と言われたので、意見や助言をしたまでだ。

 「相談」と「指示」は全く違う。「相談」は、意見や助言を参考に、あなたが意思決定する。「指示」は、上司が決定しあなたが従う。

 相談している間に、上司から指示されることもある。上司を混乱させぬように、準備の段階で決めておこう。

 さて、上司から意見や助言をもらったら、判断する前によく理解しよう。そのために、(7)確認する。「理解力」を使おう。

 「確認」とは、はっきりと認めることなので、「意見」や「助言」のあいまいな点や疑問点を「質問」によってはっきりさせる。

 「相談」に対する上司の「意見」や「助言」は、あなたにとっての「問題解決」のヒントや解決方法なので、次の点を質問して確認する。

 「なぜ」、そうすべきなのか。そのために「どうしたら」いいのか。「なぜ」は、理由を確認する質問であり、「どうしたら」は、具体的な方法を確認する質問だ。

 「なぜ、そうすべきとお考えなのですか?」「そうすると、どんな結果が出るのですか?」「例えば、どんなやり方がありますか?」「どんな点に注意すべきですか?」

 「なぜ」「どうしたら」の2点を確認することで、より理解が進み判断しやすくなる。「問題解決策」は、そうすべき理由が明確で、現実的で具体的な方法でなければ実行できない。

 この2点の質問によって、あなたがよく理解したうえで決定すればよいし、参考程度の理解であっても、自分で更に考えて決定すればよい。

 実際には、「この方向で考えてみたら、どうか」「〇〇を調べてみたら、どうか」「具体的な方法は、自分で考えろ」など、おおまかなことを言われることもある。

 そうであっても、「なぜ」「どうしたら」の質問を使ってみよう。有益な情報が得られるかも知れない。  

 相談の最後には、「お忙しいところ、相談にのっていただき、ありがとうございました。今後ともよろしくお願いいたします。」と言って締めくくろう。

《続く》次回は、まとめ編。

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上司への相談のポイントとコミュニケーション・スキル(6)

2021年08月06日

 部下から質問されたら、上司は答える。それが一般的な上司の態度だ。あなたが、きちんと手順を踏めば、必ず何らかの有益なリアクションがあるはずだ。

 上司が意見や助言をしている時に、あなたがすべきことは「傾聴」だ。

(6)傾聴する。「傾聴力」を使おう。

 研修では、「耳を傾けて聴く」とか「アクティブ・リスニング」といって「積極的に聴く」といった講義をする。

 上司は「話す」、あなたは「聞く」。それだけのことだが、「聴き方」を習得することで、上司とのコミュニケーションは格段によくなる。

 「人の話を聞いているのか?」「黙って聞け」「口をはさむな」「あなたは、いつも私の話を聞いていない」と言ったセリフは、コミュニケーションにおいてもはや慣用句だ。

 一方、聴く技術を習得すると、「聴き上手」「話しやすい」「話しているうちに考えが整理できました」といった肯定的な評価が得られる。

 決して難しくない「聴き方」の知識と技術は意外なほど普及していない。「注意される聞き方」ではなく「感謝される聴き方」をしよう。

 あなたが、「聴き方」の技術を使う目的は、相手がもっている質のよい情報を大量に収集して、有益な情報を得ることにある。そのために、「相手が気分よく話せる状況」をつくる。

〇積極的傾聴のポイント

①上司の目の前で、意見や助言をメモする。⇒上司の意見や助言を聴いていることを行動で示す。上司は、「部下は、自分の意見を受け入れているな」「忘れないように、ちゃんとメモしているな」と感じて、更に熱心に話そうとする。

②発言を遮らない。⇒上司が話している間は、静かに聞き続ける。話し手には、自分のリズムがあるし、考えながら話している。それを中断されることをとても嫌う。

 あなたの不用意な言動によって、話を中断されるとその瞬間に不愉快になって、話す気持ちを失ってしまう。

【話す気持ちを削ぐ言動】

 相手が話している時に、よそ見をしてはいけない。あくびをしてはいけない。いきなり意見を言い出したりしてはいけない。話の途中で反論してはいけない。無表情で聞いていてはいけない。相手をにらんではいけない。嘲笑(相手をさげすんで笑うこと)してはいけない。首をひねってはいけない。などなど。

 相手の話を否定しているように受け取られる言動やしぐさ。相手が気分を害するような言動やしぐさ。

 聴く時の態度は、「ノンバーバル・コミュニケーション」でも触れたが、無意識に出てしまうので、否定的な態度には注意しよう。

③肯定的に聴く。⇒上司は、「部下に受け入れられている」と思うほど、熱心に話そうとする。そのために、肯定的に聴く言動をする。

・上司が話しやすい距離で向き合う位置をとり、上司の目を見ながら聴く。

・話を聴きながら、時折うなずく。「(意識して)首を縦に振る」

・話の合間に、合いの手を入れる。「はい」「なるほど」「そうですね」「それは、いいですね」「それは、効果的ですね」「さすがです」

 とにかく、この段階では上司の意見や助言を否定せず全てを傾聴し、気持ちよくたくさん話してもらうことに、注力する。 

 疑問点の確認や反論は、次の段階でおこなう。

○それでは、今から話し相手を見つけて「傾聴」の技術を使ってみよう。きっと相手は気分よく、たくさん話してくれるはずだ。

《続く》次回は、(7)確認する。「理解力」を使おう。

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