「営業課長への道」② 引継ぎ

 N課長、新しい職場の赴任を間近に控えて、お忙しいことと思います。異動前後の忙しさの理由は「引継ぎ」にあるはずです。営業課長の引継ぎは、実績に大きな影響を与えますので、重要です。

 「引継ぎ」には、モレがつきものです。取引先は、責任者や担当者の異動を機会に取引を見直したり、交渉の機会と考えるものです。当然、後任の責任者は実績を守らねばなりません。

 今後の取引の維持拡大は、正しい情報に基づく判断が求められます。従って、前任の営業課長や担当者と同行訪問し、取引先の担当者と面談し、状況を理解しなければなりません。

 前職場の「引継ぎ」と赴任地の「引継ぎ」がほぼ同時に行われるので、忙しいわけです。「引継ぎ」には、ドキュメント類(資料、記録)を渡して済ます場合と直接引き継ぐ場合があります。日頃から、ドキュメントを整理していれば、直接説明する時間は節約できます。『その件は、資料を見てください』と言えば済むことも多いです。

 同行訪問は、取引先の都合もありますので、思うようにはいかないこともあります。しかし、異動のあいさつのためのアポイントが取れない営業課長は問題です。日頃のコミュニケーション不足か信頼関係に問題があると推測できます。

 「引継ぎ」は日頃の自分自身の仕事の整理とドキュメント化や、取引先との信頼関係が知れてしまう時です。後任の営業課長としては、できるだけ前任者に時間を取ってもらい取引先への訪問を最優先で行いましょう。

 実績を上げる勝負は、それからです。

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