「営業課長への道」③ 実績管理

 引継ぎをしっかりやることで、現状が見えてきます。特に大事なことは、売上の見込み確認です。当面、3月末までの売上見込みがどれだけあるか把握しましょう。

 N課長、今どんな心境でしょうか。“ヤバイ!”と思っているか、“楽勝だ!”と思っているか。

 売上目標に対して、前任者の成果として既に計上している売上と今後見込める売上があるはずです。目標が達成できる売上があればよいのですから、冷静に見込みを判断し、現状を把握しましょう。(引継ぎには、運不運がつきものです。)

 アプローチからクロージングまでのスパーンによって、今の営業努力が今期中の売上にはならないケースもありますので、営業活動の優先順位には注意が必要です。優先順位の前提は、やはり今期売上見込みです。

 売上が足りなければ、今期の見込みを刈り取らねばなりません。余裕があれば、来期の種まきの営業活動にシフトします。3月末の取引先ならば、今は来年度の事業計画立案の時期です。予算を取ってもらわないと、来年度に受注できない可能性がありますよ。

 売上目標は職場のメンバー全員で達成するものですから、部下の売上見込みを正しく報告させましょう。経験の浅い営業は見込み管理が不十分で本当のことがわかりません。前任者との引継ぎが終わったら部下の大手取引先に同行して、現地を直接確認しましょう。

 今期の見込み確認が終わったら、営業戦略の立案に着手します。

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