先月の印刷会社での『コーチング研修』での話です。研修の終盤は、ケースを活用したロール・プレィングを行います。講師が、事前打合せなしで受講生を指名してとロール・プレィングを行います。
そのロール・プレィングを見て、女性の受講生が、『冷たい!』と感想を言ってくれました。ちょっと、ショックでした(笑)
部下役になってくれた受講生は、“上司に依存する、少し難しい部下”を演じてくれました。実際によくいる部下のケースです。自分の問題を、自分で解決しようとせず、上司に責任を転嫁し、解決を迫る部下です。
親身になって傾聴し、自律を促すような質問を重ねますが、寄りかかってくる部下を、一時精神的に突き放す必要があります。部下に迫られて、上司が“何とかしてあげていたら”自律は進みません。
改めて、部下を“自律”させることは、厳しいことだと感じました。厳しさの中で、コーチが笑顔を見せることは、難しいことであり、不自然でしょう。
部下が、自律的に考え、よい結論を出し、上司が承認した時には、上司は、飛びっきりの笑顔を見せましょう。そのメリハリある指導も、コーチングの一部ではないでしょうか。