セカンド・キャリアは、枝葉を伸ばせ!

■生きていくうえで、あなたの経験は決してムダではありません。

 新型コロナ・ウィルスの蔓延は、時代の変化を加速させています。多くのビジネスパーソンがその変化の対応に苦慮しています。

 特に中高年の皆さんの悩みは大きいと思います。まだまだ働いて収入を得る必要があります。社会や産業が変化しようが、どの時代においても人の人生にはお金が必要です。

 一生懸命働いて収入を得て生活をする。将来のために預金をして、当面生活するためにお金を使い、社会人の義務として税金を払い、社会で生きていくことは当たり前のようですが、今はそれが難しいですね。

 社会人としての自信や誇りを失ってしまいそうです。

 中高年のセカンド・キャリアは、とても難しいです。キャリアを木に例えると、頑張って働いてきた中高年ほど太い幹をもっています。長いこと働いてさまざまな経験と学びから、収入を得ることができる大木に育っているでしょう。

 その自分自身が働いてきた証である大木を(時代に求められていないからと)切って、新しい木を育てることはとても勇気のいることです。

 そして、大きなリスクがあります。新しい木が一人前に育つには、かなり時間が掛かりますし、途中で枯れてしまうかも知れません。

 それより、今ある大木から枝葉を伸ばし、見込みのある枝にセカンドキャリアを賭けたらいかがでしょうか。

 しっかりした幹をもっていたら、可能性のある枝が伸びるはずです。これまでの経験を活かし、隣の業界、業種で新たな視点で貢献する。これまでの業務と同じではないけれど、少し似ている業務に応用してみる。

 とにかく、自分のキャリアを真剣に棚卸をして、今求められている仕事に当てはめてみましょう。全くゼロから取り組む人よりは優位性があると思います。

 これまでの自分を全否定する必要はありません。必ず、応用が利く仕事があるはずです。「募集を見ました。雇ってください。」のアプローチは、あなたのキャリアが全く活かされていません。

 採用担当者に選んでもらうのではなく、「私をこう使えば、これだけ貢献できる」と売り込みましょう。そのためには、「自分を知っていること」がポイントです。

 こちらから「トリセツ」を説明しないと、採用担当者にはわからないのです。

 若い方は、まず幹を太くするよい経験を積むべきです。

 「社会常識」、「ビジネスマナー」、「職場のエチケット」、「コミュニケーション」と毎年年輪が増えるように、働く基本を身につけ、業務知識、技術、能力、態度のレベルを上げて成長し、しっかり根を張りましょう。

 まだ若いからといって、油断をしてはいけません。先輩方の状況をよく見て、自分の将来に備えましょう。

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