チャレンジ目標の必要性は、前回に書いた。目標達成したいがために目標を下げても意味はない。目標管理の原則は、全体目標と個人目標を連鎖させるため、全体目標が大きくなれば個人目標も大きくなる。
チャレンジ目標の達成は、難しい。挑戦が常に成功するとは限らないからだ。指示命令による目標設定も目標達成には効果的ではない。部下は、自己管理と創意工夫で目標達成を目指すが、上司にもやるべきことがある。
部下の目標未達は上司の責任なので、十分な権限委譲と支援を行う必要がある。チャレンジ目標ならなおさらだ。従来の目標は、相応の努力で達成できたがチャレンジのレベルになると部下の意欲、能力や単純に労働時間を増やしても達成できない。
目標達成のための上司と部下の作戦会議が必要だ。指示命令から支援への転換ができない上司は、部下に圧力を掛け続け不祥事を生む環境を整えていく。
部下の目標を達成させる支援は、難易度の高いマネジメントなので指示命令しかできない上司には教育が必要だ。(だからプロ・マネジャーの養成が必要だ。)
部下は、課長の支援を受け、課長は部長の支援を受け、部長は役員の支援を受ける。社長だからできる支援がある。全階層、全部門で協力して全体目標の達成を目指す。
お互いに協力しながら、自分の役割を果たすことでチャレンジ目標を達成するのが本来の「目標による管理」の進め方だ。