■なぜ、リーダーらしい人物が少ないのか。
「リーダーらしさ」は、リーダーにとって、とても大切な要素です。知識や技能以上に重要かつ効果的な要素です。
今の研修では、その習得がとても難しいことは以前に書きました。今の研修のやり方(短い研修時間、知識偏重、受講生の満足度重視、平等な研修機会、自主性の尊重など)では限界があるのかも知れません。
われわれは、小学校に入学するころには物心がつき、さまざまな体験を通して人格形成を進め、個性を育み、成長していきます。
家庭環境が人格形成に大きな影響を与えることは言うまでもありませんが、リーダー養成の話なので特に触れません。
リーダー養成においては、家庭教育より学校教育の方が重要です。
小学校入学から始まる集団行動の体験や人間関係づくり、教員の指導とリーダー養成は大きな関係があると思います。小学校、中学校、高校、大学、大学院など社会に出る以前の体験と学習は、「リーダーらしさ」に大きな影響を与えています。
一般的に小学校入学から大学卒業までの期間は、6歳からおよそ22歳までの16年間です。この16年間は児童、生徒、学生と呼び名が変わるとともに、心と体が変化し成長する期間です。子供から大人へと成長する期間でもあります。
また、さまざまな「刷り込み」が行われる期間です。
企業におけるリーダーの頂点は、ビジネス・リーダーです。優秀なビジネス・リーダーを選ぶには、より多くの優秀な候補者が必要なのです。
新入社員にもリーダーシップを求められるのですから、学生のころからの「リーダーらしさ」「リーダーになりたい」という態度や志は、とても重要です。
入社以前の「リーダーらしさ」といっても、特別なことではありません。大人だろうが子供だろうが、社会人だろうが学生だろうが、人が集まればそこに「よい影響を与える人物」が必ずいますし、必要とされているはずです。
「リーダーらしい小学生」だって、全国にたくさんいるのです。
問題は、子供のころから社会に出るまでに「リーダーシップ」をどのようなものとして教わるか、「リーダー」がどのように扱われるか、によって「刷り込み」が行われ、影響を受けることです。
子供の頃からの「リーダーシップの刷り込み体験」が、大人になって「ビジネス・リーダーになりたい」、「リーダーにはなりたくない」といった影響を与えているのではないか、と感じます。
以前に書いたことの繰り返しですが、誰もがビジネス・リーダーになる必要はないですし、「ビジネス・リーダーを目指すべき!」という話ではありません。
ただ、日本ではビジネス・リーダーになっていく人材、候補者があまりにも少ないのではないか、という点を危惧しています。
≪続く≫
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