リーダー研修が盛況でも、リーダーが育たない理由㉙

 ガイドラインの前文にある、「異年齢との交流の中で、生徒同士や生徒と教師等との好ましい人間関係の構築を図ったり、学習意欲の向上や自己肯定感、責任感、連帯感の涵養に資するなど、生徒の多様な学びの場」は、リーダーとしての資質向上の大きな機会です。

 そのためには、「生徒の自主的、自発的な参加」による部活運営が前提です。

 生徒である部長や主将、キャプテンといった立場は、正にリーダーシップを体験から学ぶ機会です。そのリーダーを目の当たりにしながらメンバーもリーダーシップを学びます。

 しかし、「自主的でなく、自発的でない」部活運営であれば、マイナスのリーダーシップ学習の場です。

 指導者を中心とした部活運営は、生徒に服従を求める管理をおこなうため、リーダーは指示命令系統の一部に組み込まれます。

 同じ生徒という立場であるのにリーダーは、指導者の代弁者であり部員を説得する係、部員の様子を連絡するという、まるで中間管理職のような役割にあります。

 そんな「リーダー(と呼ばれる人)」にメンバーは魅力を感じるでしょうか。「あぁ、リーダーってそういうことをする人なんだね」「大変だね」「なりたくないよね」

 本来のリーダーは、違いますね。しかし、人は現実に目の当たりにしていることから学びますので「刷り込み」は確実に進みます。

 このような体験によって、将来のビジネス・リーダー候補がリーダーシップの分野から離れていくのではないでしょうか。

 指導者にとって、部員は「部下」でもなければ「子分」でもありません。リーダーに本来の役割を与え、環境を整えて「自主的な部活運営」を任せれば教育的効果は大きいと思います。

 これは、学校の部活の話です。しかし、会社でも同じような状況があるのではないでしょうか。学校から会社に、そのまま持ち込まれているのです。 

≪続く≫

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

《組織調査をご提案いたします》

社員意識調査】 会社や職場に関する社員の満足度を調べます。

〇「社員が会社をどう思っているのか」調査・分析して改善提案します。

顧客満足調査】 取引先のニーズと競合動向を調べます。

〇「取引先の本当のニーズ」を調査・分析して売上向上策を提案します。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

株式会社メッツ・コンサルティング  代表取締役 新井 陽二

カテゴリー: お知らせ   パーマリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください