部下から質問されたら、上司は答える。それが一般的な上司の態度だ。あなたが、きちんと手順を踏めば、必ず何らかの有益なリアクションがあるはずだ。
上司が意見や助言をしている時に、あなたがすべきことは「傾聴」だ。
(6)傾聴する。「傾聴力」を使おう。
研修では、「耳を傾けて聴く」とか「アクティブ・リスニング」といって「積極的に聴く」といった講義をする。
上司は「話す」、あなたは「聞く」。それだけのことだが、「聴き方」を習得することで、上司とのコミュニケーションは格段によくなる。
「人の話を聞いているのか?」「黙って聞け」「口をはさむな」「あなたは、いつも私の話を聞いていない」と言ったセリフは、コミュニケーションにおいてもはや慣用句だ。
一方、聴く技術を習得すると、「聴き上手」「話しやすい」「話しているうちに考えが整理できました」といった肯定的な評価が得られる。
決して難しくない「聴き方」の知識と技術は意外なほど普及していない。「注意される聞き方」ではなく「感謝される聴き方」をしよう。
あなたが、「聴き方」の技術を使う目的は、相手がもっている質のよい情報を大量に収集して、有益な情報を得ることにある。そのために、「相手が気分よく話せる状況」をつくる。
〇積極的傾聴のポイント
①上司の目の前で、意見や助言をメモする。⇒上司の意見や助言を聴いていることを行動で示す。上司は、「部下は、自分の意見を受け入れているな」「忘れないように、ちゃんとメモしているな」と感じて、更に熱心に話そうとする。
②発言を遮らない。⇒上司が話している間は、静かに聞き続ける。話し手には、自分のリズムがあるし、考えながら話している。それを中断されることをとても嫌う。
あなたの不用意な言動によって、話を中断されるとその瞬間に不愉快になって、話す気持ちを失ってしまう。
【話す気持ちを削ぐ言動】
相手が話している時に、よそ見をしてはいけない。あくびをしてはいけない。いきなり意見を言い出したりしてはいけない。話の途中で反論してはいけない。無表情で聞いていてはいけない。相手をにらんではいけない。嘲笑(相手をさげすんで笑うこと)してはいけない。首をひねってはいけない。などなど。
相手の話を否定しているように受け取られる言動やしぐさ。相手が気分を害するような言動やしぐさ。
聴く時の態度は、「ノンバーバル・コミュニケーション」でも触れたが、無意識に出てしまうので、否定的な態度には注意しよう。
③肯定的に聴く。⇒上司は、「部下に受け入れられている」と思うほど、熱心に話そうとする。そのために、肯定的に聴く言動をする。
・上司が話しやすい距離で向き合う位置をとり、上司の目を見ながら聴く。
・話を聴きながら、時折うなずく。「(意識して)首を縦に振る」
・話の合間に、合いの手を入れる。「はい」「なるほど」「そうですね」「それは、いいですね」「それは、効果的ですね」「さすがです」
とにかく、この段階では上司の意見や助言を否定せず全てを傾聴し、気持ちよくたくさん話してもらうことに、注力する。
疑問点の確認や反論は、次の段階でおこなう。
○それでは、今から話し相手を見つけて「傾聴」の技術を使ってみよう。きっと相手は気分よく、たくさん話してくれるはずだ。
《続く》次回は、(7)確認する。「理解力」を使おう。
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