不祥事件が起きる予兆。

 東日本銀行の業務純益は、2011年から毎年減少していた。2016年4月に横浜銀行と経営統合した後も減少傾向は続いていた。

 横浜銀行は地銀最大手で、東日本銀行は事業規模も業績も見劣りする。

 経営者には下降している業績を回復しなければならないプレッシャーに加えて、グループ内(コンコルディア・フィナンシャルグループ)での評価を高めようと、強いプレッシャーを感じていたと、推測できる。

 「組織運営の健全化」を目的に、ノウハウ蓄積の手段として「企業不正」を研究している。

 企業不正の研究は、不正事例の研究が有効だ。事例(事実)から不正の原因を調べて一般化(仮説)する。

 多くのデータを収集し、仮説の汎用性が高まれば定説として広く活用することができる。仮説の段階では思い込みをもたず、どんなことでも「〇〇ではないか?」と考えてみることが重要だ。

 「業績が下降傾向で、経営者が他者との比較で優位に立ちたいと強く考えた時に、組織は不正を起こすのではないか?」

 ならば、業績は確認できるし傾向も予測できるので、事前に組織運営に注意することで未然防止することができる。

≪続く≫

 

 

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