『どの業務から、始めるのか?』
限られた時間で複数の仕事をしているのだから、優先順位を間違うと時間管理は難しくなる。指示命令を受けて仕事をする立場の人は、指示命令者の決定に従う。逆に、指示命令者は、順番を指示することに責任をもたなければならない。
業務計画と実行を自分で決める権限を移譲されている人は、自分で優先順位を決める。まず、自分の担当業務をモレなく、一覧表に書き出す。次に、職場の状況を理解した上で、重要性、効果性、緊急性で差をつけ、順位を決める。
職場の状況を理解するには判断力が求められるので、ある程度の経験が必要だ。上司は、部下の成熟度を評価して、権限移譲を判断する。
当然、優先順位の高い業務に多くの時間を配分し、集中して行う。つまり、職場の目標達成において重要で、効果があり、急いでやらなければならない業務を優先する。そうでなければ、大事な業務が期限に間に合わない、ということが起きる。
優先順位は、一定期間で判断、見直しをする必要がある。1日の業務の優先順位も決める。その場合には、前日または始業前に決めておく。業務の優先順位は、計画立案の重要事項なので、日々のPDCAの実践で経験を積み判断力を磨く必要がある。
時間管理の技術を使ったとしても、業務の優先順位を間違えると成果が上がらない。
『空いた時間にやる仕事を用意しておく!』
業務一覧表の中には、ルーティン・ワークや幹ではない枝葉の業務もある。優先順位の低い業務だが、どこかの時間でやらないといけない。実績に直接つながらない業務、問題を解決しない業務、価値を高めない業務、管理のため(管理をされるため)の業務は、優先順位は低い。
一方、日々の業務遂行の時間には、突発的に空き時間ができることもある。待ち時間、打合せのキャンセルなど、その時間を無駄にしないで、何をするかも時間管理のポイントだ。その時を機会と捉えて積極的に活用しよう。
暑い中、外勤をされている人は、「涼んでいる時間」を上手に使いましょう。