スポーツや文化、芸術の分野で成功した人たちが、過去を語ることがありますね。TVやYouTubeでどのような経験をしたか、努力をしたか教えてくれます。
運動系、文化系の部活の延長で、学校を卒業しプロの世界で活躍されている人がたくさんいます。
成功者は、同じ道を目指す後輩たちの目標であり、大きな影響力をもっています。
一つ気になることは、過去の経験を美化して全てを肯定しているように見えることです。「(今では)非常識なこと」も「理不尽なこと」「必要なかったこと」「効果がなかったこと」「やるべきでないこと」などを、よい思い出として「面白く」語っています。
彼らにとっては、苦しいながらも頑張って生き残り、今日の成功を掴んだ人たちですから自分の過去を強く否定する気持ちはないでしょう。
むしろ、自分をほめてあげたい、といった感覚でしょうか。
しかし、現役の後輩にとっては「今とこれから」が重要ですから、「効果的なこと」と「効果的でないこと」、「続けること」と「やめること」を経験者として客観的に語ってほしいです。
個人的な努力や取組みは、人それぞれで選択の余地があるからよいです。しかし、組織・集団のマネジメントや指導に関しては、部員は強く影響を受けますし閉鎖的な空間は「自浄作用」が効かないので、改革には外部の力が必要です。
有名な成功者が過去を肯定し(もちろん、全てではありません)問題提起しなければ、現状が「公に認知されている」とされて何も変わりません。
現役の成功者は、現在も自身が暗中模索で判断や発言が難しいでしょうが、自分の考えを確立している方や引退した方なら提言できるのではないでしょうか。
もし、過去の否定について何かを忖度して言えないのだとしたら、それは正に「人材育成の弊害」です。自分を中心とした狭い範囲の考えに固執し、全体を見た客観的な判断や後輩に対する思いやりに欠けています。
これがプレイヤーの限界です。
現役を引退して組織の要職や指導者に転身する人もいるでしょう。プレイヤーからコーチ、マネジャーになり意識と行動を変えることは、とても難しいことです。
成功者は、後輩の環境整備にリーダーシップを発揮していただきたいと思います。
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株式会社メッツ・コンサルティング 代表取締役 新井 陽二