今週、2日間の『目標管理実践研修』を行った。
実践的なマネジメントとして管理者研修で目標管理をテーマにすることが多い。組織目標と個人目標を連鎖させて、モチベーションの向上と目標達成を実現させる。その具体的な方法を学ぶ研修だ。
団体主催の研修は、目標管理制度のない会社からも参加する。目標管理は制度がなくても管理者のマネジメントの範囲内で実践することができる。
しかし、研修が進むにつれ目標設定面談の実施時期や目標管理シートの活用、目標達成度合いの評価など人事管理制度と関連することが多いことがわかる。そして、マニュアルがあれば実践しやすいこともわかってくる。
ある受講生から、「自分たちだけ、研修を受けても意味があるのか?」と言った主旨の質問が出た。目標管理が組織全体の目標達成を目指す仕組みであることを理解しているからだ。その会社には目標管理制度がなかったのだ。
本来は、管理者全員が足並みを揃えて目標管理制度を正しく運用して、実践することが望ましい。「制度がなければ、自分の職場の目標達成を目指して、今回の研修を活かしましょう。」と言った。
目標管理を学習しても制度がなければ実践が難しく成果が出にくいのだ。これは、目標管理制度(System)と目標管理マニュアル(Tool)と目標管理研修(Education)をリンクさせる必要があるということだ。
制度はあるが、マニュアルがない。教育をしないので、運用されない。目標達成が処遇に反映されないので、やる気が出ないなど、不備が多い。その結果、正しい目標管理が実践されず“ノルマ管理”が行われ、失敗するのである。
“目標管理は、効果がない”のではない。中途半端に部分だけをやって満足せずに、全体を考えてMETSをシナジーさせれば、成果が上がるのである。