研修効果を高めるには、まず、よいプログラムを設計し、よい講師が研修を担当することが、大前提です。“行動変容”を目的とするなら、研修とは別に、社員が“働く環境の整備”が必要です。研修は、受講生個人にアプローチする方法です。職場で個人の行動に影響を与える要素は、規範です。
具体的に言えば、組織の評価制度と職場の評価・業務設計です。研修後の行動が評価され、人事考課に反映されなければ、リスクのある新しい行動をあえて行おうとはしないものです。従って、人事考課要素に基づいた研修を行うか、研修で学んだ行動を評価する取り決めを、予め直属の上司と行っておく必要があります。そうすることで、研修と制度がリンクし、受講生が安心して、“行動変容”を受け入れることができます。
これをMETS-cでは、教育と制度のシナジー効果と言っています。当たり前のようですが、人事部門と人材開発部門が連携していない研修が少なくありません。
女性職員に求める行動変容は、どのように評価にされるのでしょうか?
次回は、研修と業務設計のリンクの話です。