昨日は、印刷会社の営業研修でした。7年間続いている研修です。営業2年目を対象に営業の役割や商談の進め方を学びます。
若手営業研修では、営業に対する動機づけが大事なテーマになります。会社にとって営業機能がいかに重要であるかは、理屈で分かります。しかし、自分にとっての重要性を理解している若手営業は多くありません。
なぜ、自分は営業をやっているのか。“たまたま、営業部門に配属されたから”、“仕事だから”、“他で採用されなかったから”という若手営業は多い。この程度の動機づけでは、営業職は務まりません。厳しくて、難しくて、自律的に進める仕事だからです。
仕事の動機づけは、本来自分自身で行うものです。その仕事を選んだのも(消極的な選択でも)、今も辞めずに続けているのも自分自身だからです。だから、他人から動機づけされるのはおかしな話です。
あえて、受講生に問い掛けます。「自分のキャリア(職歴)において、営業の仕事をどう考えているのか?」ある受講生が答えてくれました。「食っていくために必要だから重要だ。」
これは、営業の本質を理解した答えです。そして実現可能性の高い考え方です。なぜ、人は働くのか。収入を得て安定した生活をするためです。マズローの欲求階層説でいう生存欲求です。
最低限、生活を安定させなければ、その先の自己実現はありません。そして営業職は、健康であれば一生続けることができるし、働く先にも困りません。そして成果次第で高収入も得られます。
彼は、子会社から期待されて親会社に転籍してきた営業でした。2年目営業よりは、営業という仕事について現実的に考えています。
やる気のない営業をやる気にさせてくれ、という依頼は多いです。営業経験者の講師がいくら営業の魅力を語ったところで、“自分自身にとっての営業職”が整理できていなければ、届きません。
動機づけは、仕事を選んだあなた自身の責任です。実績のつくり方ならいくらでも教えます。