新入社員研修は、基準を示す場だ。
学校教育のように正解を示すことは難しい。しかし、講師が答えを示唆することが、判断力を養うことになる。
「企業人としての姿勢や行動」は、状況に応じた適切な判断が求められる。経験を通して、学び続けることで身についていく。
その考え方は、研修プログラムと進め方にも取りいれる。数日間の研修であっても企業人の基本行動を景観から身につけることはできる。
受講生にとってわかりやすい指導は、講師が「答え」を教えることだが、研修では気づきを重視して「指摘」を行う。講師が受講生の態度や行動を見て、「ほめる」「注意する」。
企業人の基本行動なら、「よいこと」と「よくないこと」をその場で指摘することができる。
講師には、「判断基準」に基づいて、適切な言葉や態度で「指摘」するスキルが求められる。(上司による部下指導のスキルも同じことである)
最近の傾向としては、人から「注意される」ことに不慣れで、受け入れようとしない新入社員も多い。態度に表す者はわかりやすいが、表情や態度には出さず、受け入れいない者もいるので難しい。(研修中は何も言わないが、納得していない感情を受講アンケートに書き込む場合もある)
「指摘」は、相手が理解して受け入れなければ教育効果がない。更に、相手を傷つけることにもなるので、難しい指導技術だ。
講師による「指摘」(特に、注意すること)は、講師と受講生の信頼関係が不可欠だ。≪続く≫