コミュニケーションの対象を顧客にフォーカスすれば、顧客と接する部門、職能別の『コミュニケーション研修』を体系化することができる。
サービス部門や営業部門の研修体系にコミュニケーション研修を位置づける。特に受注獲得を使命とした営業職のコミュニケーションは重要である。
今日、若手営業職のコミュニケーション向上は重用課題で、実際に様々な研修プログラムが開発されている。
営業職に求められるコミュニケーションはアプローチからプレゼンテーション、クロージング、メンテナンスなど様々な場面で必要となる。
営業の目的は成約にあり、クロージング段階の交渉場面が最も重要なコミュニケーションであり難易度が高い。交渉場面は、営業プロセスにおける終盤にあたるが、交渉場面に至るには、その過程のコミュニケーションを順次成功させる必要があるので、実際には全ての場面のコミュニケーションが重要である。
営業職のコミュニケーション研修の体系の一つは、営業プロセスごとの体系化がある。1)アプローチ 2)ヒアリング 3)プレゼンテーション 4)ネゴシエーション 5)メンテナンスの各場面のプログラムを設計する。時系列の軸の体系化である。
成約に至るプロセスは、時系列で順次難易度が上がる。場面別プログラムを体系化し、1)から4)へと計画的に研修を受講させることで、営業担当者を段階的に成長させることができる。
また、コミュニケーションは属人的で、様々なコミュニケーションタイプがいるので、顧客のスタイル別に対応を学ぶプログラムもある。顧客のタイプ別の体系化である。
更にサービス・商品によって、営業プロセスの中身は変わるので、商品別研修の体系をつくることもできる。
つまり、サービス・営業部門のコミュニケーション研修は、①誰に②何を③どのように④どのような成果を求めるか、によってプログラムを設計し、数多くの研修プログラムを体系化することができるのである。
≪続く≫