職場の課題解決には、「ハード・アプローチ」と「ソフト・アプローチ」がある。
「ハード」とは、職場の制度や仕組みのことで、「計画」「方針」「役割」「業務分担」「ルール」「手順」「手続き」などによる解決。
「ソフト・アプローチ」とは、人に対する対処で、コミュニケーション、動機付け、能力開発などによる解決。
実績が上がる職場にしたい。「ハード」を変えた方が効果があるのか、「ソフト」にアプローチすることが有効なのか。それは、職場診断によって判断する。
「ハード」も「ソフト」も、生産性を高めて実績が上がりやすい職場にするアプローチである。
よい計画を立てて、方針をつくり、効率的な作業手順を決めれば、仕事がしやすくなり、ミスが減り生産性が高まる。
コミュニケーションを増やし、情報を共有し、能力開発をして、協力すれば、モチベーションが上がり、生産性が高まる。
管理者の課題解決力を高めるためには、職場診断と二つのアプローチを実践する力が必要だ。しかし、前にも書いたように偏りがある管理者は多い。
「ハード」が得意な管理者、「ソフト」が大事と考えている管理者。どちらも十分ではない。「両方見れるし、両方できる。」バランスのよい管理者が今日的であるし、成功する管理者だ。(それだけ、今日の職場の課題は複雑で多岐にわたっている。)
どちらかと言うと「ハード・アプローチ」が有効な職場は、「生産部門」や「事務部門」。仕組みで人を統制して成果を上げる。
どちらかと言うと「ソフト・アプローチ」が有効な職場は、「企画部門」や「営業部門」。情報の共有による創造性や学習によってモチベーションを高め、成果を上げる。
働く人は、業界、会社、部門、職種によって、仕事における考え方や言動を身につけていく。自分が「常識」と思っていたことが、他では「非常識」であることが少なくない。
バランス感覚と柔軟性を養うためには、意識して異業種の人たちと交際することが有効だ。あなたのキャリアを豊かにするために。
《以上》
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