※本文は、日本経済新聞“活かす企業人”を参考にさせて頂いています。不都合がございましたら、速やかに削除しますので、お手数ですが、ご連絡ください。
【三井物産】三井物産の採用・育成したい人材は、10年後、20年後のビジネスの柱をつくれる人材です。(中略)こうした人材を社内では、「経営人材」と呼ばれています。(中略)育成策の基本は、職場内研修(OJT)です。OJTの補完として、様々な階層別研修が行われています。
商社では、OJTを重視する傾向があります。時代の変化に敏感に反応し、ビジネスを創り出すことが必要で、個人の経験と実務能力が問われる業界だからかも知れません。
しかし、OJTを重視すればするほど、効果を高めるためにMETS consultingの発想が必要です。OJT重視ということは、部下の成長は上司の指導力次第ということです。OJT重視は、効果的であると同時にリスクが伴います。
まず人材開発部門または、プロジェクト・チームで、よい会議を行い、OJTの現状と問題点を分析し、OJTの在り方を話し合い、よい意思決定をしましょう。会議の中で、OJTのルールや規定を作成し、目標管理制度や人事評価制度(S)と連動させましょう。(制度は、人の行動を統制する効果があります。)その後、OJTのルールや手順、手続き、進め方を書いたマニュアル(T)を作成し、OJTの高品質・標準化を行いましょう。(上司による当たり外れを防ぎ、成長の機会均等を図るためです。)そして、最後に、自社のOJTマニュアルを教材としたOJTスキル・トレーニング(E)を行い、上司の指導能力を高めましょう。
M-S-T-Eのシナジー効果で、OJTが機能し、人が育つ企業文化を創ることができます。